先日、奥さんと百草園に行ってきた。
11/6の時点では庭園の銀杏はまだ葉に緑色が残り、紅葉はこれからといった所だった。しかし今年は台風が来なかった事も有り、木々の葉っぱは多く残っている。
百草園はこじんまりとした庭園だが多摩丘陵の高低差がいい。頂上に登ると辺りを見晴らせ、昔から現代といったタイムスリップ感が味わえる。そして、庭園と言ってもざっくばらんにテーブルやベンチが置かれていて、気楽にお弁当でも食べられそうな雰囲気がいい。
昔の個人的な話だけど、私の祖父がまだ生きていた頃、ウチに逗留していた彼がある日百草園に行くと言った。小学生だった私は、そこはどんなに楽しい所なのだろうと考え、是非ついて行きたいと一生懸命せがんだのだけど、家族からは百草園は子供の行くところではないと言われて断られ、凄く残念に思った記憶が有る。
つまらない思いをして祖父の帰りを待ち、夕方に帰ってきた彼にねえ百草園どうだった、と聞いてみたら、いやぁ大したことなかった、と言っていたのが印象に残った。なので当時の自分の心には、百草園は京王線がわざわざ駅を作った程には大したことが無い場所という観念が出来てしまった。
まあ今考えると、色々なところに遊びに行っている祖父にしてみれば造りも手入れも地味なこの庭園は、特に印象的というほどの場所でもなかったのだろうと思う。でも、自分が当時の彼の年齢に近づいた今、改めて行って見るとその肩ひじ張らない親しみやすさはたまに来たくなるラブリーな印象だ。ま確かに小学生が喜ぶ所でも無いと思うけど。