なぜ私は私であるのか

昨日、蔦屋書店で行われた 書籍「なぜ私は私であるのか」の著者であるアニル・セスを招いたトークショウに行ってきました。(勿論翻訳付きです(^^;)

彼は「知覚は制御された幻覚である」と言います。
調べてみるとどうも、意識が見るものや感じるものは予想がかなり入っているそうで、意識は感覚から入ってきた信号を元に作られると言うよりは、感覚から入ってきた情報を元に次を予想して予め作られているらしいのです。
研究者である自分も腑に落ちないなんて言っていました。

本はまだ読みかけなのですが、一般書ですので書き方は平易でとても読みやすく、それでいて内容は非常に非常に面白いです。

因みに後ろの本はルーディー・ラッカーの「人工生命研究室」
アニル・セスが本の中で「ウェットウェア」という言葉を使うので。

WEDGWOODのワンダーラストはWONDERLUSTと書かれる

娘は最近器に凝っているようで、ウェッジウッドのティーカップを買ってきた。
ティーカップなんて、実用上問題ないものが100円ショップで売っているではないか。しかしこれはその100倍以上の値段がするのである。
パッケージも豪華だ。というか、値段の相当な部分がパッケージに割かれていると思う。

彼女が買ったのは、ワンダーラトスシリーズのうちの一客。旅をイメージしたコンセプトだそうだ。
所でこれ、箱を見ると「WONDERLUST」と書かれているのだが、この単語は辞書で調べても出てこない。それで、家族でこれは何を意味するのだろうと話し合った。
私は電子辞書を駆使し、Wonder(驚嘆すべき)、Lust(性欲)という解釈に至った。
しかし、公式のWEBページを見るとどうも違くて、「旅の不思議からインスピレーションを得ました。これで当社ブレンドのお茶を飲めば自宅にいながら世界を旅できます。Bon voyage!」てなことが書いてある。多分、放浪癖を意味するWanderlustとかけているのだろう。まあ、イギリス人の事だ、言外のイメージを膨らませニヒルに笑っているに違いない。

所でウェッジウッド言えば忘れられないエピソードが有る。
ウチの奥さんの実家は以前レストランをしていてそこで雑貨も売っていたので、奥さんはよく上野の問屋、エトワール海渡に雑貨を仕入れに行っていた。
そんなある時、客と思しき上品なお婆さんが店員を捕まえて、商品の在り処を訪ねる場面に出くわした。そのお婆さんは店員に「ウェットジジィは何処ですか」と聞いていたそうだ。

店員は、「ウエッジウッドですね? こちらにございます」と、顔色一つ変えず案内していたそうだ。

飲むと悪夢を見ると言われるヤクルト1000の噂は本当だ

飲むと悪夢を見ると言われているヤクルト1000。
飲んでみた。
撮影現場に到着してみるとカメラには昨日撮影したSDカードが入りっぱなしで空き容量も心もとなく、しかも電池も充電していなかった。
というような夢に一晩中うなされた。

あと、小学校でトイレを借りてウンコをしてたらそこの用務員にドアを開けられるというような夢も見た。
そんな夢ばかり、しかも見ている時はかなり本当のような感じで見ていた。


価値ある70ml

客先でペットボトル入り飲料を頂くことが有る。暑い季節、有り難いことだ。
でも大抵は持参の水を飲んでいるので、それは開けないで持って帰ってきている。

写真はそんな頂いたミネラル麦茶の瓶。メーカーも中身も同じなのに、よく見るとサイズがそれぞれ違う。左から、600ml、650ml、670mlだ。
いや、コカ・コーラのように、350ml、700mlという種類なら用途で別れている事が解る。しかし、何故ミネラル麦茶はこのように細かなサイズ違いの商品展開になるのだろう?

とは言え、体に水分が必要な暑い夏は一口でも多いほうが有り難い。もしかするとこの追加の70mlが生死を分ける、なんて事もあるのかもしれない。

所で、水分が生死を分けるで思い出したのだけど、砂漠で人が死んでいるのを発見すると、何と、大抵その人の持っている水筒の中にはまだ水が残っているのだそうだ。「この水を飲み終わると死ぬ」とか思って飲み水を節約しているのかもしれない。
ここから、持てるリソースは勿体ながらずに適切に活用せよ、という重要な教訓が得られると思う。(頂いた麦茶を勿体ながって飲まず、ただの水を飲んでいる自分が言う教訓でもないが)

薄さと暖かさを高度に両立させたストッキング

このあいだ娘が買ってきたストッキングが面白かった。一見薄い生地のストッキングに見えて、内側には厚く起毛された生地が貼らた温かいタイツなのである。勿論冬用。
これが履いてみると足の形に合わせて内側の色が透けて見え、まるで素足に薄いストッキングを履いているように見える。

しかしですなぁ、冬は冬らしく暖かそうな服を着ればいいんでないですか? とおじさんになった私は思います。

おいしい牛乳を搾ります

うちの奥さんは牛乳の値段に鋭い関心を持っているようで、近所のスーパーでは各銘柄の牛乳が幾らで売っているのか全て把握しており、その上で買ってくるのは必ず値引き品だ。

このあいだコストコで買ってきたこれも、勿論値引き品である。
しかし本来は二本で700円超えの結構お高い牛乳。そんなに値段が高くて、本当に美味しいのか? と思うかもしれないが、普通に高温殺菌にもかかわらず味は大変よろしい。甘みとゆたかな香りがあり、まるで高級なアイスクリームを口にしているような味わいだ。

しかしこの牛乳、気になることが一点あって、それはパッケージ横のこの牛乳についての説明図の所。そこには「牛にやさしく、私にうれしい」として以下のような記述がある。

1.有機栽培の餌を与えます。
2.冷涼な気候の中で大切に育てます。
3.おいしい牛乳を搾ります。
4.皆様のもとへお届け!

私が気になるのは「おいしい牛乳を搾ります」の所だ。これって「おいしい牛乳」だけ絞っている事?「おいしくない牛乳」は一体どうしているの? と考え始めるともう気になって仕方がない。

無印の名刺入れ

今まで使っていた名刺入れを機材の撤収中に踏んづけて壊してしまったので、代わりにこれを使い始めた。
これはウチの奥さんが随分前に買って使わないので仕舞ってあった無印良品の名刺入れ。同店の、正月の福袋の中に入っていたものだ。

そう、福袋。今でこそ年末年始の素敵なイベントになった感のある福袋だが、もともとは古い商店街のお店が一年の売れ残りをまとめて売ってしまおうというものだった。
無印の福袋にも若干その雰囲気を感じる。この名刺入れは、売れ残り、それも理由があって売れ残り、仕方がないから福袋に入れちまえと言われて他の売れ残り商品とカップリングされたような印象を受ける。率直に言って使いにくいのだ。

具体的には、ノッチは上蓋側に付いてるのだが、その上蓋はノッチの反対側の面も覆うようなデザインになっており、ケースを保持する手の力とノッチを開けようとする手の力の方向に矛盾が生じ、蓋を持った手で蓋を開けることが出来ない。

ケースは四方を壁に囲まれていて、名刺を取り出すには一箇所ある切り欠きに指を入れてそっと持ち上げるしかない。(名刺入れは普通どこか一辺がフリーになっているものだ)

しかも、ケースの素材がプラスティックのため静電気を帯び、蓋を開けると名刺が一枚中途半端に、こんにちは~という感じでくっ付いて来る。

ただ、白い見た目はいかにも無印という感じで悪くないとは思う。

ポケットオーガナイザー

発表会の撮影には、手元を照らす懐中電灯、テープや席を確保する紐を切る時に使うナイフ、三脚座を開け締めするバールのようなものが必要で現場ではズボンのポケットに入れているのだけど、ポケットの中ではどうにも収まりが悪いなあと、いつも思っていた。

写真のこのポーチは最近、近所の100円ショップで見つけたもの。
商品名はコインケースとなっているが、外側にもポケットがついているのが特徴で、商品の意図としてはこの中にセットされているゴム紐に鍵を付けて使うというものらしい。

この、縦12.5cm、横7.5cmのサイズがズボンのポケットにちょうどいい感じで使いやすい。出し入れしやすいし、ポケットに物を入れても音がしないのも良い。そして何より、7つ道具が一塊になっている佇まいにワクワクする。

調べた所、この手のポケットの中を整理する鞘のような商品は「ポケットオーガナイザー」と言われる、結構昔から有るジャンルのものらしい。
こんなに良いなら無印良品とかで扱っても良さそうなものだけど、どうなんだろう?
これに問題が有るとすると、中に入れる道具もアップグレードしたくなってしまう事だろうか。

30年前のパーカーソネット万年筆

これは、最近筆記用具に凝っている娘が母親の手から開放し、獲得したパーカーソネット。しばらく使われていなかったので、ぬるま湯につけて固まったインクを溶かしている。

これは、元の持ち主が20代の時に彼女の父親からプレゼントされたものとの事。とすると、買ってからもう30年くらいは経っている事になる。
ご存知の方も多いと思うが、パーカーソネットは大ベストセラーの万年筆で何が良いかというとまず細い事。表記の割に太いのが多い外国製のペンの中にあってこれはペンポイントが小さく更にはインクフローも少なく、ペン先の表記通りに細い字が書ける。写真のこれはFだ。FだとFらしくちゃんと細くて、手帳に漢字を書くのに全く問題がない。
そして、そんな渋いインクフローにもかかわらず字を書いていて全くかすれる気配を見せない。
ペン先はしなやかで紙への当たりは柔らかく、細字の割に滑り具合も良く、普段遣いにはまあこれ以上のものは無いだろうという感じがする。

ただこれはペン軸の上の方が真鍮製、下の方がプラスティック製で、バランス的には若干上が重たく、ここは好みが分かれる所だと思う。

ラミーのコンバーターが使えた。


平らで銀色な時計の針は見えにくい(事がある)

先回のエントリーではシチズンQ&Q H062-005を買った事を書いたが今回はその続きで、数日使ってみての感想。
件の時計は写真向かって左の物。付けてみるとプラスティック製はやはり軽いし、まるでおもちゃな見た目も悪くない。因みにバンドは元々付いていたものではなく、キュウリのお漬物みたいな配色が気に入って買った。

時計は、よく見ると数字は夜光塗料で盛り上がり、針はきれいなリーフ型で特に長針はすーっとインデックスまで先が伸び、途中は窪んだ中に夜光塗料も塗られて、と、割りと凝ったデザインだ。(因みに夜光塗料はインデックスにも付けられていて暗い中で一応光る。が輝度は低い)

ただ、時針と分針が平らな金属製で、これが角度や光の調子によって見え方が変わってしまい、見えにくい事があった。勿論リーフ型の夜光塗料の部分は見えるのだけど、その部分は両方の長さがとその差が中途半端でぱっと見分かりづらい。

この時計の銀色の針が見えづらいのは、平らで光沢がある仕上げだからだ。これだと光を鏡のように入射角と反射角を同じにしてしまい、見る角度によって明るさが変わってしまう。時には真っ黒に見えることもあり、文字盤の黒と馴染んでしまう。

右は比較のために置いた、やはり銀色の針の、ボッチア 510-93(これもバンドはもともと付いていた革製からナイロン製に付け替えている)。こちらは針が円柱形で、一見何の飾り気もないただの線にしか見えないのだけど、どの角度から見ても文字盤とのコントラストが付き、立体的なインデックスには影も付いて、ぱっと見てさっと針の位置を読み取る事ができる。

こんな腕時計でもデザインは奥深いものだと思った。